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漢方薬局 桃仁

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漢方薬局 桃仁の薬草魔女ブログ ベビ待ち こうのとり講座: 2015年11月

不妊の原因について(排卵障害)

不妊原因の4つ目は、排卵障害についてです。
 

排卵に至るまでには、正常な卵胞の発育、成熟が必要になります。
 

卵巣の中の原始卵胞と呼ばれるものは、卵胞直径0.1〜0.2mmで、月経の始まる頃に直径5mmほどになり,卵胞刺激ホルモンの(FSH)により卵胞は成長します。卵胞直径8mmになる頃から、エストロゲンの分泌が徐々に増え、卵胞の大きさが15mm頃に急増し、卵胞期初期の数倍の産生量になります。

間脳ー下垂体系に200pg/ml以上の高レベルのエストロゲンが2〜3日間作用すると、脳下垂体からのLHの放出を促され、これが、卵胞表面の一部の組織を非薄にし卵胞破裂(排卵)を起こすのです。
 

排卵発育の障害は、いろいろな段階で起こります。
⚫︎1mmに満たない小〜中細胞のままで成長が止まる場合。
⚫︎5mm前後にまで成長するが、そこで成長が止まる場合。
⚫︎排卵直前までの大きさにせいちょうするが、卵胞破裂が起こらない場合。

以上を排卵障害による不妊症と呼び、不妊患者の15〜20%を占めています。

 

排卵障害の3つの治療法は、以下の通りです。

⑴ 間脳ー下垂体の障害に基づく低ゴナトロピン性卵巣機能障害の像を呈するもの
  重度の環境性無月経、神経性食欲不信症、Kallman症候群、ゴナトロピン単独欠損症などを含む。
⑵間脳ー下垂体の機能障害に基づくが、血中ゴナトロピンレベルはほぼ正常レベルで、エストロゲンレベルもほぼ正常。
  無排卵や希発月経を呈し、PCOSなど。
⑶卵巣性無月経とよばれ、高ゴナトロピン性卵巣機能不全など。


不妊の原因について (卵管の異常)

不妊原因の3つ目は、卵管の異常です。
 

⚫︎卵管は、変形や閉鎖したりすることにより、不妊の原因となります。
  卵管は、子宮と卵巣を結ぶ10cmほどの管状になっていて、間質部、峡部、膨大部があり、
  細い所は、感染などによりよく閉鎖します。
  卵管の閉鎖、狭窄、癒着などに基づく不妊は、不妊患者の35%を占めています。
 

⚫︎卵管閉鎖の病変の状態で治療困難なこともあります。
  卵管閉鎖でも、卵管貯水種、卵管留膿腫などは、手術によっても妊娠は難しくなります。

⚫︎卵管上皮の繊毛細胞は、卵の捕獲や胚の移送に重要で、損傷があると不妊原因になります。
 

⚫︎クラミジア感染は、卵管の異常をもたらします。
 

⚫︎淋菌感染も卵管性不妊の原因となります。
  性感染症は、若い女性に多く、卵管炎のある患者の約1/5が不妊と言われます。

⚫︎子宮内膜症も卵管損傷の原因となります。


不妊の原因 について (頚管粘液)

不妊原因10項目の2つ目、頚管粘液についてです。
 

不妊にかかわる頚管
①解剖学的な異常
②頚管粘液の異常
③精子ー頚管粘液不適合 などがあげられますが、頚管粘液が良好な場合は54%が妊娠し、不良な場合には37%に低下するという報告もあります。
 

⚫︎頚管粘液は、排卵前期のエストラジオールレベルが上昇すると、水様、透明になり、精子の遡上が促されます。
  膣内は、通常酸性に保たれているため、精子にとっては好ましい環境ではありませんが、排卵前にPH7〜8.5とアルカリ性に保たれて精  子の遡上を促します。

⚫︎頚管の先天的異常が、不妊の原因にもなり、また妊娠中期の流早産の原因になることもあります。
 

⚫︎頚管内に炎症があると白血球が活性化され、精子の機能に悪影響を及ぼすことあります。
  頸管ポリープや子宮筋腫も精子の遡上にマイナスに働きます。
 

⚫︎卵胞の発育障害は、エストラジオールの産生も低くなり、その結果良好な頸管粘液が産生されなくなります。
 

⚫︎頚管粘液に含まれる免疫性因子が、精子の遡上を妨げることがあります。


不妊原因について(男性因子がかかわる不妊症)

不妊に悩む方に「私は何が悪いのでしょうか?」と聞かれることがあります。
 

原因は、そんなに簡単に分かるわけではないのですが、次の10項目があげられます。
また、その原因がひとつだけではなく、複数見つかることもあります。

では、10項目についてです。
 

男性因子がかかわる不妊症

⚫︎性交、射精の異常 がかかわる場合
      性欲の減退、性交障害、射精障害、ゴナトロピン分泌不全のインポテンス

⚫︎精子の産生異常がかかわる場合
       ゴナトロピン分泌低下による造精機能障害、高プロラクチン血症、
       先天的異常に基づく造精機能障害、停留精巣、染色体異常、遺伝子異常、
       感染に伴う造精機能障害(流行性耳下腺炎など)、精索静脈瘤、抗精子抗体

⚫︎精管の通過障害がかかわる場合

⚫︎その他の男性不妊
       精巣上体の異常、副性器の炎症、常染色体劣性遺伝疾患
                                 

                  以上が考えられます。
 

簡単に言うと、性交回数が減少していないか、精神的なダメージで、勃起不全になっていないか、
正常な射精ができていないかなどをまず最初に考えます。

勃起不全を起こす薬剤(メチルドパ、βブロッカー、高圧利尿薬、潰瘍治療薬など)服用していないか?
勃起障害は、ホルモンや血管系、神経系などの疾患の可能性もあります。

また、精子を造る造精機能障害を起こすものに、停留精巣(生後2年以内に手術を勧めるところもあります)
おたふく風邪なども原因になることもあります。

造精機能は、高温環境が苦手なので、発熱を起こす疾患や環境もよくないので、
サウナなどもあまりお勧めできません。
また、抗精子抗体と言って、精子の動きを抑えてしまう免疫が関わることもあります。
 

不妊の原因は、男性側と女性側、また両方にあることもあるので、しっかりと検査をして、次のステップへ進みましょう。
 

今日は、男性不妊の原因についてでした。
 


桃仁のベビ待ち こうのとり講座

こんにちはheart01 ばらの咲く 漢方薬局 桃仁です。

10組に1組は、なかなかこうのとりが赤ちゃんを運んできてくれないと、悩んでいるご夫婦だとか。

桃仁も、不妊のご相談が増えています。
病院との併用で、漢方治療を考えている方、病院での医療にピリオドを打って当店にご来店の方、
不妊治療に入る前に漢方薬で体を整えたい方とそれぞれですが、その方のご希望に添える
お手伝いをさせていただきます。

桃仁は、桃の種の中の仁のことを指します。
これから産まれてくる 赤ちゃんと同じです。

桃仁の桃から産まれてくる 桃太郎、桃(ピーチ)姫・・・・
そんなイメージを持ちながら、お役にたちたいと思います。

時々、こうのとり講座もアップしてまいりますので、よろしくお願いいたします。

桃仁に咲いているばらの花びらを桃にして、切り絵を作ってみました。

こうのとりがくわえて運んでいるのは、桃から産まれた 桃太郎、桃(ピーチ)姫です。


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不妊治療の基本的手順

不妊治療を始め、どのように進んで行くかについて説明しますね。

不妊についてのお話(不妊セミナーや不妊学級など)
                        ↓
基本検査    基礎体温測定、一般精液検査、ヒューナーテスト、
頚管粘液検査、子宮卵管造影、経膣超音波診断
    (この検査に基づき、個別の治療方針が決まります。
  一般の不妊治療で妊娠が可能と判断されると、以下の手順で治療を進めます。)
         
タイミング指導   排卵日を予測し最も妊娠の可能性のある日を知らせ、夫婦関係を持つように指導
         ↓
薬物療法による排卵促進と黄体機能不全の是正    
  
(クロミフェン療法、ドーパミンアゴニスト療法、黄体ホルモン療法、hCG療法)
         ↓
過排卵刺激、人工授精

以上が、一般不妊治療で妊娠が期待されるカップルに施行される基本的不妊治療の流れです。
一般不妊治療で2年以上妊娠しない場合、結婚して長期間妊娠しない場合、妻の年齢が高い場合などは、
次のステップ 、体外受精、胚移植なども検討されます。
桃仁こうのとり3.jpg

妊娠年齢

女性が妊娠できる年齢は、19代半ばから、40代半ばまでの約30年間と言われています。

妊娠力をみると 10代後半から20代 は、 ホルモンの分泌、子宮の状態が、女性の一生の中でのピークを迎えています。

妊娠、出産を考えると、 一番適していると言えるでしょう。
当然、卵子の数も質も良いと言えます。

30代前半は、 20代と比べ、それほど妊娠力が変わらない人が多いそうです。
女性ホルモンの分泌量があまり変わらないとも言われます。

30代後半は、 ホルモンの分泌量や卵巣機能の低下がみられ、女性の体が変わってきます。
筋力も20代に比べ衰えるので、子宮が精子を吸い上げる力も弱くなることもあります。
また、婦人科系のトラブル(子宮筋腫、子宮内膜症など)も増え、妊娠にも影響が出ます。

40代は、 30代に比べて、さらに妊娠力が弱ってきます。
妊娠しても、流産する方も増えてきます。
女性ホルモンの低下が、卵巣機能に影響を与えたりします。
また、子宮の筋力が落ちたり、子宮の血量が減少したりします。
婦人科系のトラブル(子宮筋腫、子宮内膜症、子宮がん、乳がんなど)で悩む方もいます。

40代後半では、女性ホルモンのバランスが崩れて更年期障害の症状を訴える方も出てきます。

このように女性の体は、女性ホルモンの関係で、変化をします。

昔とは、女性の生き方が変わり、仕事を持ち、社会で活躍することの多い現代。
結婚年齢も、出産年齢も上がっています。
ただ、残念なことに女性の生き方は変わっても、出産に適する体は、昔も今も変わらないのです。
女性の出産に適する時期を十分に考える必要があるようです。

ベビ待ち、基本検査とは

赤ちゃんを望みながら、なかなかこうのとりが赤ちゃんを運んできてくれないgawk
そんな時に、先ず、病院で受ける基本検査について お話します。
          1.基礎体温測定 (各自個人で行う)
          2.一般精液検査
          3.ヒューナーテスト
          4.頸管粘液検査
          5.子宮卵管造影
          6.経膣超音波診断       大体こんな検査をします。

1.基礎体温測定
 基礎体温は、安静時の体温で、卵巣の状態を知る目安になります。
 朝目覚めた時に、動く前に婦人体温計を口中に入れ測定します。
 これをグラフで表すと、ほぼ2週間の低温期と高温期が見られるのが、
 理想的な排卵周期と言われていますが、低温期と高温期の2相性が見られ、低温相と高温相で、
 0.3℃~の差が見られます。
基礎体温 (268x188).jpg
 これは、病院に行く前3か月分ほど用意しておいた方が、受診もスムーズです。
 婦人体温計と基礎体温記録ノートで、3000円位(婦人体温計の性能にもよりますが・・・)

2.一般精液検査
 基本的には、精子濃度、運動率、精子奇形率、白血球数を調べます。
 不妊原因の半数は、男性側にあるとも言われるので、男性不妊の原因を知る重要な検査になります。
 検査は、2~3回行われます。費用は、2000円位~

3.ヒューナーテスト
 
排卵日近くの早朝に夫婦関係を持ち、数時間以内に病院で、頸管粘液中の精子の侵入状態をみる検査です。
 多数の運動性の良い精子が膣内に射精されても、子宮腔の中に侵入できないこともあり、
 これでは妊娠は望めません。
 また、免疫性不妊のスクーリングとしても有効です。
 費用は、1回1000円~3000円位。
 
4.
頸管粘液検査
 排卵期に外子宮口から注射器で吸引して、子宮頸管粘液の量、透明度、牽糸性を測定します。
 子宮頸管粘液は、精子を子宮に取り込む働きがあります。
 頸管粘液が十分に出ているかや、排卵日を予測できます。
 費用は、300円~位

5.子宮卵管造影
 月経直後に行うⅩ線の検査で、造影剤を注入して、子宮腔の形や疎通性をみます。
 検査をしたことで卵管が通り、妊娠しやすくなることもあります。
 卵管閉塞や癒着、子宮の大きさや形状、子宮奇形などもわかる検査です。
 費用は、6000円~位。

6.
経膣超音波診断
 超音波断層診断で、子宮や卵巣の状態をみます。
 卵巣内の卵胞の発育程度を知ることができ、排卵日を正しく診断できます。
 また、子宮内膜の状態を知ることができます。
 子宮筋腫や卵巣嚢腫も発見できます。
 費用は、2000円~位



桃仁こうのとり3.jpg

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